お知らせ・店主ブログ
【ブログ】日本茶の栄養素と健康効果のおはなし
こんにちは。八王子の日本茶専門店・網代園です。
今回は、日本茶の効能に関するおはなし。
日本に茶をもたらした平安~鎌倉時代の僧・栄西も、
「茶は不老長寿の仙薬である」と記しており
茶が普及していくきっかけは、まずは薬効にあったといわれます。
「お茶が体にいい」とはよく聞くけれど、
具体的に、どのような効果を期待できるのでしょうか。
日本茶にはどんな栄養素が含まれているの?
茶葉に含まれる成分は、
水溶性のものと水不溶性のものに分けられます。
今回は、一般にお茶を淹れたときに溶け出す成分
=水溶性の成分に着目してみます。
日本茶はビタミンC、ミネラル類、食物繊維など
実に幅広い栄養素を含みますが、
特に含有率が多いのは、次の成分。
カテキン (含有率 11~17%)
カフェイン (含有率 1.6~3.5%)
テアニン (含有率 0.6~2.0%)
ひとつずつ、特徴をみていきましょう。
カテキンの効能・効果は?
カテキンは、ポリフェノールの一種で
日本茶の苦み・渋みの主成分。
エピカテキン
ガロカテキンガレート
エピガロカテキン
エピガロカテキンガレート
の約4種類があり、
・抗酸化
・抗がん、抗動脈硬化
・血圧上昇抑制、血糖上昇抑制
・抗菌、抗ウイルス
など、さまざまな効能が報告されています。
特に、抗酸化(体を酸化させない=サビつかせない)成分は
免疫力アップ、老化防止(アンチエイジング)の効果があり
カテキンだけでなく、緑黄色野菜や果物などにも
多く含まれているんだとか。
カテキンは、高い湯温で溶出しやすいため
これらの健康成分を効率よく摂り入れたいときは
熱々の日本茶がおススメです。
カフェインの効能・効果は?
カフェインは、
コーヒー、紅茶、チョコレートなどにも含まれる苦み成分です。
・眠気・倦怠感の改善
・頭痛の軽減
・代謝促進、むくみ防止
・脳の活性化、集中力アップ
など、運動や仕事のパフォーマンスを上げる効果をもつため
エナジードリンクの主成分としても有名ですね。
カフェインの摂り過ぎは
めまいや不眠などの悪影響を与える危険もありますが
お茶の場合、下記で紹介するテアニンという成分が
カフェインの働きを抑制し、作用をマイルドにするといわれています。
通常、成人で1日あたり200~300mg程度までの摂取
(緑茶10杯程度)であれば、健康上は問題ないそうです。
テアニンの効能・効果は?
テアニンは、アミノ酸の一種。
味自体は弱いものの、渋みや苦みを抑え
お茶の旨み、甘みを引き出してくれる成分です。
テアニンを摂取すると、約30~40分でα波(アルファ波)が出現。
緊張を和らげ、心身をリラックスさせる効果があることが確認されてます。
さらに、テアニンを長期的に摂取することで、
高齢者の認知機能の低下が抑制されたという実験結果も。
特に、上級煎茶や新茶に多く含まれている成分なので、
リラックスしたい気分の時は、ぜひ召し上がってみてください。
まとめ
お茶を飲んでいるだけで、健康にもなれるなんて
なんだかお得な気分ですよね。
科学的には、まだまだ研究段階だそうですから
将来どんな成果や効能が発表されるのか、今から楽しみです。
それでは皆さま、すてきなお茶時間を。